高尾山のクリーンハイクなどでおなじみのゴミ袋ですが、都岳連で配布していることが新聞で取り上げられたときの写真です。
国立公園協会が昭和47年にゴミ持ち帰り運動を始めたのをきっかけに、都岳連自然保護委員会もゴミ袋を配布して協力しようと始めました。新宿駅で23時55分発の夜行列車に乗る人などに配られました。
1985年(昭和60年)12月29日に新宿駅でゴミ袋を配布しているところを新聞社から取材を受けたときの写真です。スキーを持っている右端は、元自然保護委員長の故尾林さんです。この後23時55分発に乗っていきました。21時30分ごろから並んでたんですね。25年前でした。
投稿 椎名
自然保護指導員の2010年度 認定講習会 2010/06/27(日)
(社)日本山岳協会 自然保護指導員の2010年度認定講習会が都岳連自然保護委員会主催で行われました。実施状況を写真で速報します。
今回は、あきる野市五日市ファインプラザで机上の講習を実施し、午後からは横沢入で実地講習を実施しました。曇りがちで小雨が残る天気でしたが無事に横沢入で自然観察ができました。
今日の講習会の参加者は、都岳連加盟山岳会の会員や個人会員の17名で、自然保護活動などについて熱心に受講されました。
講習会の主な内容
机上講習(五日市ファインプラザ)
自然保護指導員としての知識、法規や規程
都岳連自然保護委員会の活動の紹介
地質や植物について
実地講習(横沢入)
NPO法人横沢入タンボの会の活動について
谷地田を中心とした植生の観察
伊奈石の石切り場跡や大悲願寺の見学
写真: 左上:五日市ファインプラザで講習、 右上:携帯トイレ、 左下:横沢入の植生観察、右下:ヤブランの花
撮影:宮崎、森谷、野口
6月の環境月間に行われる高尾山のクリーンハイクなどで配布しているおなじみのゴミ袋についてのお話です。
自然保護委員会のゴミ袋配布は、昭和47年にゴミ持ち帰り運動をしようと、国立公園協会が一主婦の提案を取り上げて始めたのをきっかけに、都岳連自然保護委員会も協力しようと始めました。新宿駅で11時55分発の夜行列車に乗る人に配られたのです。
最初は白いレジ袋を買って配りました。次の年、当時の委員長の稲垣さんが、袋を寄付していただける会社を見つけて、自然保護憲章と東京都山岳連盟自然保護委員会の名を入れてもらって作りました。しばらくこの状態が続き、山小屋で重宝がられ、山小屋組合が山と渓谷社にたのんで、大量に作られるようになりました。2006年あたりから袋は小さくなりました。
ゴミ袋は野本さんや宮地さんに山と渓谷社から運んでもらっていました。
投稿: 椎名
写真は、残っていた今までのゴミ袋です。写真を右クリックして新規のページで表示すると大きくなります。
今回のルートは機動力を活かして後山林道終点まで乗り入れる予定が片倉橋で車両通行止め。予定より2時間の歩程が加算されて12:30に三条小屋に到着。
2年前の北京オリンピック景気の折りスクラップ価格が高騰し、市街ではマンホールの蓋さえ盗まれ始めた時に林道の鉄製落石防止フェンスまで狙われた模様、止む無く行政は車両をストップしたとのこと。
3年前に完成したバイオトイレの調査
三条小屋ご主人より丁寧な説明を頂く。年間大小合わせて3千~4千人がトイレを利用し、メンテナンスには利用者からのチップを使用するが、大半の利用者はノーチップとのこと。
抜気、バクテリア活性ための温水には三条沢の水力発電を駆使し、未だ活性炭交換の必要は無いとのこと。
しかし、循環液が最初の計画より多く排出され、これはリサイクルの一環として小屋近くの畑の肥料に使っている。
高度1500mを過ぎても山道には猪のミミズ捕食跡が多数見つかる。程なくして雪上に血痕、谷底に手負いのニホンジカを発見した。今年も害獣駆除の猟が行われていて、三条ダルミ上部より犬の呼笛を耳にした。山頂を巻く途中でシカを解体中の二人のハンターに出会った。雲取には月に一回、猟犬とヘリで入山し、今期の目標頭数は350頭とのこと。これも水源林保護の為には必要な捕獲か。
16:00に雪の三条ダルミに到着。遠くは藍の雪舟、近景は茶の魁夷を偲ばせる景色を堪能した。初級冬山訓練をしながら、17:00ごろ下界の夜景を見下ろす雲取山荘へ到着した。
雲取山荘では、11月初旬より冬期トイレの使用を開始した。
大腸菌検査を三条小屋の沢と奥多摩小屋下の水場で実施し、水場で3個のコロニーが検出された。
投稿: 山根
前週4-5日の日山協自然保護常任委員北岳研修会の筋肉痛も未だ癒されないうちに雲取山調査山行が実施された。
登りは昨夏と同じ大ダワ林道コースだが、今年は途中崩壊による車両通行止めも無く機動力を最大限に発揮し、前年比2時間の歩程短縮となる。
天気は時々薄日の差す程度で木々の枝葉も生茂り夏場にはもってこいの山行、下界では湿度が90%だがコースは大雲取谷からの吹き上げる風が心地良かった。
10時の歩行開始から30分地点で高さ約2.5mの植物保護フェンスが張り巡らされていた。景観的には今ひとつだがフェンス内の植物は守られているようである。証拠にフェンス前までは偶蹄目の足跡が多数見られたがそこから先の草木は元気に育っていた。
大ダワ手前のスズタケ群は更新中で完全に枯れてシオジ、クマシデ、ミズナラの大木が根元まではっきりと見渡せる静かな林である。コメツガ、カラマツの新緑の香りが素晴らしい。
熊穴窪で水質調査CODと大腸菌検査を行う。落葉が多いためかCODはやや高めだが大腸菌は検出されなかった。
13:05雲取山荘到着、日帰り出来る時刻だが小屋前で充分時間を掛けて野鳥観察、ツツドリ、カケス、ホトトギス、ウグイス、ヒタキ類が今を盛りと囀っている。
翌朝、雲取山荘主の新井信太郎氏より樹木の寿命、生命力、自然界の不思議、野生鳥獣の生態、山小屋のトイレ事情など拝聴。その一例、山や林が荒れるのは昔のように炭や薪を取るため定期的に伐採しなくなったから、木には充分再生能力がある。鹿の食害は確かに増えた、小屋の前に栽培したヤナギランまで食べに来る。5年間禁猟になった熊も60年間で実際に目撃したのはたったの3回だけ、熊も餌の少ない山の中より食料たっぷりの人里を好むようだ、など々。
今回心に残ったご主人の「60年、山に居てもわかんねえ事ばかり」なんと謙虚なお言葉か。早朝気温11℃の1時間の講義では身も心も引き締まる思いがした。
参加委員: 小高、小原、小林、山根 その他参加者4名、計8名
投稿:山根
写真:小原 雲取山山頂付近とマルバダケブキ、 水質検査の様子
参考:マルバダケブキ、メタカラコウ属[oNLINE 植物アルバム]
新緑の奥多摩ハイキング 自然観察会 2009/04/29
春の奥多摩と里山の自然を舞台に、都民に広く呼びかけて開催しているこの行事ですが、今年は3週間ほど時期を早めて、4/29に実施しました。大型連休の時にと心配されたが「新聞、放送、ミニコミ誌等」八方手を尽くした広報が功を奏し、50人からの申込みがありました。
朝から好天の武蔵増戸駅前で受付、スタート場所の公民館に集まっていただき、大島委員長挨拶・講師紹介・班分けと進んで、10人から15人に2~3人の自然保護委員を配置し出発しました。
「ハイキングをしながら植物などの自然観察」を楽しめるこの企画は毎回好評ですが、今年は時期のためか花が少し早いようでした。例年5月中旬で「少し遅め」と思っていましたが、時期設定はほんとに難しい。それでも、植物を「五感-見る、嗅ぐ、触れる、聴く-で感じて」もらうことは、新しい発見につながります。味わう場所は「最後のヤマボウシ」、それまでに藤井講師と要所で「五日市の地質・地形と生活」の勉強もしていただきました。
最後に駅近くの秋川河畔のヤマボウシで、野草、茸などの天ぷらと味噌汁、ビール(有料)で体と胃腸を癒し、皆さん満足の内に15時過ぎ現地解散しました。
参加委員20名。
投稿: 森谷
写真: 城山山頂での五日市盆地の説明、 ヤマブキソウの花、 クマガイソウの花、 観察会のハイキング風景
10年目になる雲取山定点調査を行いました。毎年コースをいろいろ変えながら行っていますが、今回は鴨沢往復としました。
途中の水場で水質調査をしましたが、大腸菌は検出されず、CODも全く問題ない数値でした。
山頂から山荘への道はカチカチに凍っていてアイゼンを装着。アイゼンの「さび」落としがしっかりできました。
小屋からワインと日本酒の差し入れがあって夜も盛り上がりました。翌朝は信太郎氏不在のために息子のテルカズ氏からお話を聞きました。話題が多岐にわたって、報告をまとめるのが大変です。詳細は後日掲載予定。
夜半から降り出した雪は15cmほど積もったでしょうか。雲取山の景観はすっかり変わり、参加メンバーにとっては初雪で、素晴らしい景色に歓声を上げながら下山してきました。
参加委員: 小林、小原、小高、他
投稿:小高
2008年11月8日(土)から9日(日) 東大阪市
日本山岳協会自然保護委員総会が「身近な里山の自然に親しみ、環境保全と活用を考える」との大会スローガンのもと、大阪で開催された。全国から110名が参加し、都岳連からは13名が出席した。
11月8日は、大阪府立大学の石井教授の基調講演「生態学からみた里やまの自然と保護」があり、「さとやま」の多様な自然と重要な役割を解説し、興味を誘う話に参加者は耳を傾けた。他に各岳連の活動交流・情報交換、「自然保護指導員制度と活動の手引き」の説明があった。
次回、2009年の開催地は愛媛県と確認された。
11月9日は、枚岡(ひらおか)駅付近でほぼ8㎞のハイキングを楽しみつつ、晩秋の里山を堪能した。
投稿:小原
総会配布冊子(PDF)が大阪府山岳連盟からダウンロードできます。
大阪府山岳連盟→日山協自然保護委員総会資料
リンクが切れたときは、大阪府山岳連盟から辿ってください。
2008年11月30日 (日)8:35〜12:00
国立オリンピック記念青少年総合センター
日本山岳協会 自然保護指導員などを対象とした自然保護指導員講習会が行われた。
自然保護指導員の新規申請・更新対象者・專門委員を含めて66名が参加した。今回は山岳団体自然環境連絡会として共に活動している7団体と日本自然保護協会の参加をえて実施された。各代表から熱のこもった報告が続き、内容も大変好評で盛り上がった。昼食をとりながらの交流・懇談では、引き続きこのような企画を希望する意見が出ていた。
1.都岳連自然保護委員会 委員長挨拶 大島文雄
2.山の自然保護・保全活動について次の団体における山の自然保護・保全活動の実績と現状の報告があった。
- 日本山岳会: 山の環境問題に関する意識調査の報告(富沢克禮氏)
- 日本ヒマラヤン・アドベンチャー・トラスト: 環境教育活動(野田憲一郎氏)
- 日本勤労者山岳連盟自然保護委員会: 山のごみ回収報告(浦添嘉徳氏)
- 日本ヒマラヤ協会: Take in take out(中川裕氏)
- 山のECHO: 山岳地のトイレ(上幸雄氏)
- 日本山岳協会: 自然保護指導員資格制度について(若月東兒氏)
- 日本自然保護協会: 山岳域の自然保護[AKAYA、会津駒ヶ岳](辻村千尋氏)
- 東京都山岳連盟: カタクリパトロールと水質調査(小高令子氏)
司会は徳永邦光 都岳連自然保護委員。
4.講演のあとの食事会では報告者を交えて親睦も深められた。
網代弁天山から城山ハイキングと自然観察
2008年 11月16(日)曇り時々小雨
前日の夕方からの雨が朝まで降っていたが、集合時間の午前9時は止んでくれた。
JR五日市線の武蔵増戸駅前で受付を済ませて、観察会の出発地点の網代公民館前へ移動する。ここで、大島自然保護委員会委員長の挨拶、スタッフ紹介、今日の予定の説明、班分けをする。
前日の調査では雨で滑りやすい場所があり、これからも雨が降る予報もあることから、参加者の靴や服装を見てコースを変更する。網代弁天山を一周して戻り、一部は車道歩いて城山を迂回した。
途中では各班ごとに廣田講師の設置した植物パネルでの説明やハイキング講座を行い、小峰公園などで地形や地質などの話を藤井講師から聞いた。
弁天山付近の紅葉と植物の観察、秋川沿いの流れと紅葉、小峰公園の紅葉、廣徳寺境内の大銀杏の黄葉を楽しんだ。
最終地点の東屋「やまぼうし」では、特製のきのこ汁と甘酒を味わい、無事終了した。
観察会の途中で小雨があったが、参加者の皆さんは秋を楽しんでほぼ満足の様子であった。
参加者 35名。
講師 藤井 謙昌、 廣田 博
観察スタッフ 13名、 キノコ汁作りと会場作りスタッフ 7名。
CL 森谷、SL小原
徳永、椎名、新村、大島、野口、岡田、溝口、猪狩、渡邊、西山、小島、小高、小林、西川
投稿:森谷
写真:左上 網代公民館前から、右上 網代弁天山からの下り、左下 廣徳寺、右下 きのこ汁
JR武蔵五日市駅前に9時集合、貸し切りバスで檜原都民の森へと向った。講習は車内で始まり、小高講師から都岳連活動紹介、森林に囲まれた研修センターでは、藤井講師 から三頭山の地質・地勢の特徴の講義と三頭大滝付近にて奥多摩の地質、断層を探索した。昼食後は、岡田講師から自然保護指導員の基礎知識と心得、水質調査とその目的が講義されて、3班に別れて沢の水の水質調査実習を行った。
帰りの車中では積極的な意見が出され、来年度から始まる新指導員の活躍が期待される講習会となった。
帰路の車中での感想:(参加者20名中、18名からの感想)
- 山でトイレに行き難くなる。
- 地質が少し難しかった。
- 自分の山行が常にインパクトを与えていると思っていたが、やはり複雑な思い。
- 水質検査が有意義だった。
- 山の準備をしてきて、歩かなくてすんだのは良かったのか?(物足りない?)これから先のことを思うと責任が重いと感じる。
- 数時間の講習で指導員とは心配。メルマガでもっと情報が欲しい。
- トイレ使用料を100円払っていたが、200円位支払わなければと感じた。
- トイレの持ち帰りは実施しているが、現物の持ち帰りに抵抗があったが、今回考え直さねばと思った。
- 山が疲弊していくのを感じた。自分に何が出来るのか考えていきたい。
- 人間との共存が大事。ほったらかしではいけないと思った。
- 考えるのに良いきっかけとなった。
- 米国では施設を整えて入山料として30$くらい徴収している。そろそろ日本でも徴収するべく検討したらどうだろうか。
- 人が山へ入るインパクトとの折り合いを考えなくてはと思った。
- 歳とともにトイレの快適性を求めてきた。雲取山の500円は妥当だと思えた。
- 自分も山を汚してきたのかと反省しながらの参加でした。
- 今年のカタクリパトロールに参加した。山の成り立ちに興味を覚えた。"お花つみ"は好きだったが反省し、(携帯トイレを)自ら実施して行く事で広めたい。
- トイレの意識を新たにした。地質は楽しかった。
- 三頭の大滝を別の目で見られて良かった。テントを指定地以外で張らないよう注意していきたい。
- 自分に何が出来るかわからないが、努力していきたい。
全体として「地質を有意義と感じた参加者多数。これから山に登る時に、山を見る眼が変わる」との感想もありました。
アンケート:
し尿持ち帰り袋(トイレパック)を使用した経験のある受講生は1名のみ。今後のPRが必要と思われた。
受講生:20名 (女性6名、男性14名、40代が2名、残りは50代と60代が半々)
委員会スタッフ16名
講師:藤井、岡田、小高
委員:渡邉、西山、山根、猪狩、大島、徳永、溝口、小島、廣田、野口、小林、野本、小原
投稿:大島、西山、小島
写真:基礎知識の講義、水生生物の調査、地質の調査
恒例の雲取調査山行を梅雨前線停滞中の2008年7月5-6日に実施。今回も参加者が19名と多く、足の確保に難があったが、機動力を活かし雲取山荘迄歩程4時間の最短コースを選択。しかし、長雨で落石の危険性があるため天祖山分岐地点で3日前に車両通行止め、真夏を思わせる強い陽射しと高湿度の中、富田新道分岐迄は2時間超の林道歩きを強いられた。
日原林道2ヶ所で水質調査を行う。CODは〈低濃度〉。天祖山下方のカジ小屋窪では、水温18度C測定時間5分20秒設定で標準色「2」を観測、少々酸素不足か。されど炎天下には美味い水分補給となった。
大ダワ林道では蝉時雨の中、カエデ、ブナ、ナラ、カツラ、ホウ等の広葉樹林帯が日光を遮り、沢からの風が心地よい。
今年御前山でも多く見られたシカ除けのネットフェンスがここでも各所に張り巡らせてあった。水源林保護のため、生態系保全のための施工であろうが根本的な問題解決が必要に思う。
3年前に開花したスズタケが60年の更新期を向え総て枯死状態、見慣れた緑も灰色に包まれていた。3〜4年もすると新生スズタケで樹木の下は覆われるであろう。
16時前に先発の小雲取谷遡上組3名に迎えられて雲取山荘に全員無事到着。
翌日6日、お忙しい新井信太郎氏から、今年は5月初旬迄利用した冬期用牡蠣殻トイレも排泄物分解の必要上からバクテリア育成の温水確保や、ゴミの搬出でヘリコプター使用に関して山小屋管理の大変さ、大切さについて拝聴。
下りは富田新道を採る、ここでも灰色一色スズタケ畑の中に所々マルバダケブキを見るが、ここは夏場でもまだフキの猛烈な勢力は及んではなさそうだ。上り下りで少し気になったのは羊蹄目の足跡は例年通り多数発見されたが、至る所で山道から踏外したような、滑ったような痕跡が多くあった、本来彼らのフィールドでありながら珍しく思えた、少々野性味を失いつつあるのだろうか。
暑い林道歩きを経て13時ゲート着。無事に調査山行を終えた。鷹ノ巣山北斜面では数ヶ所の大規模な崩壊、林道の落石状況や多数の倒木状況から昨年9号台風の爪跡は未だ生々しく残っていた、改めて自然の脅威を痛感する山行であった。
参加委員:山根、西山、栗山、小林、小原、小高
投稿:山根、小高
写真:西山 小雲取谷、雲取山荘で新井氏と
今日のセッコクを観賞しながらの高尾山の清掃山行は、6月の環境月間に合わせた自然保護の啓もう活動である。
京王高尾山口駅前に8時ごろからスタッフが集まり、電車が着くたびに参加者が増えてくる。9時から開会式を行う。開催の挨拶、自然保護委員会の大島委員長の挨拶があり、今日の予定、班分けについて説明をする。
参加者63名、スタッフ16名になった。参加人数が多いので、スタッフ2~3名、参加者10名前後、協力してくれた自然保護指導員も入り、5班の編成にする。
9時25分に順次出発する。参道へ入るとシャガの花が咲いている。シャガは土止めに効果があり高尾山の参道、登山道の斜面に多く見られる。
6号路(びわ滝コース)を行き、びわ滝分岐から15分位で杉の大木の上方にセッコクの花が咲いている。その先にも、薬王院あたりにも今年はセッコクが多く咲いている。黄色の花のジャケツイバラも見える。
橋の脇の広場でカメラ講座を行う。水量の多い沢道から緩やかな道、急登の階段を登り、尾根の広場に出る。休憩しながら熱中症対策とハイキング講座を行う。薬王院からの道と合わさると賑やかになり、頂上は人で賑やかで、誰かかが山の銀座だと言っていた。
高尾山頂上では気象講座、自然保護委員会が行っている水質調査についての説明もする。そして今日の清掃山行に参加していただいたことに対する感謝状を差し上げて、委員長挨拶があり解散する。
参加スタッフ: 大島、藤井、徳永、小島、溝口、新村、小原、西山、山根、渡邊、小林、猪狩、野口、長谷川、CL 渋谷、 SL 森谷
投稿:森谷
写真:例年より多いセッコクの花、高尾山口駅での挨拶、高尾山頂上での感謝状、ヤマボウシ
2008年 5月18(日)曇り
武蔵増戸駅前の広場で9時頃までに受付を済ませ、参加者はスタッフと共に観察会のスタート地点の網代公民館へ向かう。
秋川に架かる網代大橋の下のフジの花が満開で美しい。網代公民館前広場で準備体操をして、主催者の自然保護委員会の徳永委員長の挨拶、今日の予定、観察の進行についてなどを説明する。同行スタッフ16名(内、講師2名)、参加者28名。スタッフが2~3名、参加者4名か5名で班を構成する。
10時出発。田んぼには稲が植えられている。蛙の鳴き声が賑やかだ。ここのハルジオンから始まる。似ているヒメジョンとの違い、ノアザミとタムラソウとの違い。今日の観察の主なる植物を選び、廣田講師が用意した花や葉の写真、拡大写真のパネルを見ながら解説し、観察していく。
弁天山の洞窟がどのようにして出来たのかの興味深い解説が藤井講師よりある。弁天山の頂上にネジキという樹木がある。木の肌が幹も枝もネジれている。ウツギ、ハナイカダと見て進む。
城山の頂上で昼食後に、五日市盆地が太古の昔は湖であった話、熱中症の話があった。下山時にジャケツイバラの幹のトゲを触り幹の先に咲く黄色の花を見る。
小峰公園で奥多摩の形成、河が作り出す段丘などの解説がある。山菜汁が待ちどうしい時間のようなので会場へ直行する。会場の「やまぼうし」へ到着して早速、料理班特製の山菜の天ぷら、山菜汁を味わう。盛りだくさんの内容であった観察会は15時に解散して無事に終了した。
講師:藤井 謙昌(地質学、歴史)、廣田 博(植物)
スタッフ: CL 森谷、SL 渋谷、会計 小原
徳永、大島、小島、渡邊、野本、新村、猪狩、山根、西山、野口、長谷川
投稿:森谷
写真:セリバヒエンソウ、ヘビイチゴ、城山頂上、山菜天ぷら
石尾根は見晴らしの良い防火帯でここから立枯れ現象が現れる、数年での比較で立枯れの推移は如実に判明しないが他の山域同様徐々にではあるが樹木の勢いが無い様に見える。北斜面は唐松の樹林帯でニホンジカの食害防止の為に所々の幼木にも保護柵が巻かれているが柵内の木々は殆ど枯死状態であった。夏には勢力を誇示していたマルバダケブキもきれいに刈取られている。奥多摩小屋辺りから霰が舞い始め山荘までは巻道を行く、9月6日の台風9号の爪跡著しく栂やシラビソが山道から見える範囲で数十本、推定で百本位倒木との事、雪を被った山道も様相が変わっていた。15:20雲取山荘到着。
実際利用してみた山荘のトイレは山の中とは思えない程清潔で快適である。雲取山は都心に近いこともあり「きれいで設備がよくて当たり前」と思っている人が多く、利用者のトイレ基金もマイナスとの事。それでも「自然が好きだから、守りたいから」山を汚さないトイレを維持管理していくという氏の言葉が印象的であった。山小屋生活52年、この山を知り尽くした氏の一言一言には重みがあり山への愛情を強く感じた。
雲取山登頂、避難小屋トイレ調査、トイレットペーパーは無いが清掃されている。
避難小屋前より改めて石尾根を見る「やはり樹木全体に元気がない」森の400年周期の為だけなのか?
投稿:山根、長谷川、 写真:小原
写真:雪の尾根の左の林は鹿の食害で皮が無い、夏はマルバダケブキの草原になる、中央が新井新太郎氏
今年も高尾山清掃山行が6月5日から始まる環境週間に合わせて行われた。天気は晴。午前9時、京王線高尾山口駅前に82名が集まってくれた。スタッフは9名、徳永委員長の環境保護を交えての話の後、参加者を5班に分けて準備体操をして出発する。自然保護指導員の方には各班に入って協力していただいた。一般の方が参加しやすいように清掃と共にセッコクの花の観賞も入れ、6号路の沢沿コースだけにする。
琵琶滝の下、修行堂の前の広場で、「全国環境月間全国一斉水質調査」担当委員から、調査の目的と内容の説明を行った。杉の大木の上方の枝にセッコクの花が咲いている。その先の方に黄色いジャケツイバラの花も咲いている。マタタビの葉も見える。実が成っているハナイカダ、フタリシズカ、サイハイランなどが見られる。シャガの花も咲いている。シャガは根を張り土砂崩れを防いでいるという。
12時、山頂に全員が揃ってから城所先生の気象の話、ハイキング講座、デジタルカメラ講座、熟中症予房などの話があり、徳永委員長から参加者の皆さんに感謝状を差し上げて解散する。
参加者の皆さんや行き交う人に対し、高尾山を美しい山にしようという啓発になったのではないかと思う。
(森谷)
平成19年度東京都山岳連盟自然保護委員会主管
自然保護指導員活動一覧(期間 自平成18年12月至平成19年11月) [平成19年12月9日版]
| 実施日 | 山域・会場・名称等 | 活動内容 | 参加人員 | 備考 |
| 2006 12/16~17 |
雲取山調査 | ・雲取山荘のトイレ利用状況(蛎殻利用の完全循環型トイレ) ・雲取避難小屋のトイレ利用状況 ・樹木の立枯れ・食害調査 ・植林帯の状況調査 ・コース上のゴミの状況 |
12名 うち委員会より6名 | ○バイオトイレ閉鎖後の小屋設置の蛎殻トイレ視察 ○避難小屋トイレは相変わらず汚い、管理を徹底するべきか ○石尾根の食害は想像を絶する程、早急な対策が必要 |
| 2007 4/14~22 5/14(撤収) |
カタクリパトロール(御前山) | ・カタクリ盗掘防止 ・ポータブルトイレ普及活動 ・山岳トイレについてのアンケート ・カタクリの保護と山のトイレマナー啓もうのためのチラシ配布 ・登山道の清掃活動 ◎山渓環境賞B賞受賞記念事業 惣岳~御前山にかけてのカタクリ群生地に保護ロ−プ設置 |
自然保護指導員延104名 | ○週末は麓の駐車場が満杯となった ○カタクリ保護柵は効果的だが撮影用スペースが欲しい ○降雪後、滑り防止のため保護策内歩行目立つ ○簡易トイレの普及活動・アンケートに好意的 ○ゴミは減ったがタバコのフィルター・飴の包紙などが目立つ ○ 山麓の駐車場か避難小屋に改善トイレ設置を行政に働きかける *18~20日降雪のため中止 |
| 5/20 | 春の自然観察会(五日市秋川丘陵) | ・登山マナーの啓もう活動 ・春の山野草解説 ・初級登山教室 ・身近な食材のテンプラ試食 |
103名 うちスタッフ25名 | ○子供連れ含めリピーター多い ○山菜のテンプラ好評 |
| 6/3 | 清掃山行(高尾山) | ・ゴミ袋配布 ・登山マナーの啓もう活動 ・登山道の清掃活動 ・全国一斉水質調査協力 |
91名 うちスタッフ9名 | ○ゴミはほとんどなし ○予想以上の参加者で、指導員の協力を得て5班編制で実施 |
| 7/7~8 | 雲取山環境調査 | ・雲取山荘のトイレ利用状況 ・雲取避難小屋のトイレ利用状況・樹木の立枯れ・食害調査(特に深刻なシカによる食害チェック) ・コース上のゴミの状況 ・秩父岳連との意見交換 |
11名 うち委員会より4名 | ○冬季用蛎殻トイレ好調に4/28迄稼働(4年目) ○バイオトイレの稼動状況調査 ○避難小屋トイレ清潔に保たれていたが、周辺の埋没ゴミは未処理 ○鹿の食害益々甚大(幼木保護策効果なし) |
| 10/20~21 | 日本山岳耐久レース(奥多摩) | ・仮設トイレ設置 ・ポータブルトイレ普及活動 ・水溶性ペーパー使用の啓発活動 ・大気汚染調査(NO2測定、35ヶ所) ・ゴミ袋配布 |
大会役員として委員会より13名 | ○山域のNO2濃度測定実施、現在分析依頼中 ○好天下、2000名以上の参加有、大会初の死亡事故発生、今後の大会運営方法再検討 |
| 10/28 | 奥多摩清掃山行(耐久レースコース) | ・耐久レース後の清掃活動及び環境への影響調査 | ○レース後の清掃で概ねゴミ等の回収は済んでいたが、乾電池や一般ハイカーのものと思われるタバコの吸い殻、回収できなかったコース上のテープ等回収 | |
| 11/18 | 秋の自然観察会(五日市丘陵) | ・里山の秋の植物・樹木解説 ・奥多摩の成り立ち(地質)解説 ・キノコ解説 ・初級登山教室(ローインパクトな山登り) ・山岳写真講座 |
77名 うち外部講師1名 内部講師・スタッフ23名 |
○身近な植物の「秋の姿」紹介 ○地元で採れるキノコの味噌汁・天ぷら提供 |
| 年間を通じて実施 | 主に秩父多摩国立公園 | ・自然保護の啓もう、自然観察会の実施 ・登山道の清掃活動 ・ゴミ袋の配布 ・ポータブルトイレの普及活動 ・トイレットペーパー使用の呼びかけと使用済みペーパーの持ち帰り運動 ・御前山周辺4ヶ所で3月から12月まで毎月水質調査実施、19年度は2種の試薬を使用し、データの信頼性・有効性を確認中 ・19年度公益信託自然保護ボランティアファンドより補助金取得 ・山岳7団体自然環境連絡会に参1加 ・行政との関わり(課題) |
JR奥多摩駅前、集合の8時頃から小雨がパラツキ始める。10時25分、天候と時間短縮を苦慮しメンバーの車両提供も得て、小袖から歩行開始。雨は止んだものの10mの視界。濃いガスがメンバー10名を取り巻く。谷向こうの赤指尾根はもちろんトップの姿まで霞む状況では自然と目は足下に向く、でもそこには別の発見がある。要諦目の山道横断幾多の痕跡。ニホンシカの糞。昨年眼前で確認した食害樹木の枯死状態。また、遠く侵入者警戒を伝えるニホンザルの鳴き声。前年同時期より多い春ゼミの声。間伐で勢いを取り戻したのか、植林杉の芳香は鼻で檜風呂体感等々。近距離、聴覚、臭覚で調査は開始された。
11時40分、最初の水場で水質調査を実施する。COD(化学的酸素消費量)測定。水温は10℃で試薬数値「8以上」。判定結果:水中の酸素量不足。原因は色々考えられ、通常は植物性プランクトンの異常発生等であるが、水量の少ないこの時期は地中での滞留時間が長いとどうしても微生物の増殖を伴うこともある。いずれにしても乾いた身体には美味しい「一杯」ではあった。
13時30分、昨年より水温は3℃、気温で5℃低いためか、立ち止まると肌寒いなか漸くブナ坂に到着した。昨年からスズタケの開花を多く見る。笹類の寿命は60年。今がちょうどその時期に当るのか。昔は笹の開花は飢饉の前触れと云われていたのを思い出す。シカの食害は広葉樹に多いが、石尾根の針葉樹は特に登山道沿いの立ち枯れ現象が目立つ。原因は酸性雨とも木の寿命ともいわれているが正確には不明である。人為的では無いことを望む。
尾根筋右側は防火帯のため毎年「刈取り」が行われ、刈取り後に昔は亜高山植物のお花畑であったが、今はシカも好まぬマルバダケブキの勢力範囲である。これも生態系推移の一端なのか。
15時30分、避難小屋着。トイレ調査実施:人気山域のためか清掃は行き届いている。ただし、小屋周辺の埋没ゴミは未処理のままである。年代物のジュース缶、割れた酒瓶が顔を出す。16時00分、雲取山全員登頂。証拠写真撮影後早々に山荘を目指す。16時40分山荘到着。
7月8日のトイレシンポジュームにも参加された山荘ご主人の新井氏より冬季利用の牡蛎殻トイレ事情を聞く。
- 低気温で今年は(2007)4月28日まで利用。
- 流水確保のため1季で軽油ドラム缶8本使用。
- 牡蛎殻の交換は不要だが活性炭の補充要。
- 発電機のメンテナンス等の費用発生。
- 利用者のマナー低下。
今回の雲取山調査でも改めて「調査継続の重要性、必要性」を再確認した調査山行であった。
都岳連通信2007/2号より 自然保護委員会
地球の誕生が46億年前、人類の出現が600万年前とするならば産業革命後のたった260年前頃から人間は自然界の循環サイクルを断ち切って急速に地球破壊を始めました。
私達の東京都山岳連盟自然保護委員会は、社会人・大学等の山岳団体260団体が加盟している社団法人東京都山岳連盟の中の一つの委員会です。自然保護委員会には30名程のメンバーがいます。毎月委員会を開き、年間計画の基に活動をしています。
「継続は力なり」、少人数ではありますがたゆまぬ努力と継続で社会の自然に対する意識を喚起すべく啓もうに努めています。
(アジア山岳連盟国際自然環境会議2007in松本から)
自然保護指導員 徳永邦光
網代弁天山から城山ハイキングと自然観察
2007年 11月18(日)快晴
9時に五日市線の武蔵増戸駅前広場で、受付を済ませ、観察会がスタートする。
網代大橋の下の秋川の川畔を行くと流れの中にコサギが何かをついばんでいる。網代公民館前広場に全員集合して自然保護委員会の徳永委員長の挨拶、今日の予定、観察についてなどを説明する。班毎の行動になるので、参加者53名(内子供3名)1班を8人から10人の7班に班分けをして、そこへ委員会のスタッフが2名つく。
10時出発。珍しい田んぼが見られる。ここのノハラアザミから始まる。触ってみる。
事前に、今日の観察の主となる12種を選び、それに春のときの写真、現在の拡大写真を添えて説明などを加えながら進行していく。秋には花が少なく実になっている種が多く、春の花の写真が大いに参考になる。網代城山へ11時15分着、昼食にする。そのあと、休憩時間を利用して西田先生に森林の環境保全的効用、森林の生態系、生物の多様性などを樹林に囲まれた中で、やさしく話していただいた。ジャケツイバラの幹を触りトゲトゲを感じる。
高尾から車道を歩き、民家の庭先を見ながら廣徳寺の2本の大イチョウを観察する。黄葉しているが今年は遅れている。気根を説明する。2時に「やまぼうし」へ順次、到着する。
特製のキノコ汁を賞味する。突然に木枯らし一番が吹き出したので暖かいキノコ汁で体が温まったと思う。続いてキノコの話を現物と写真、パソコンの画面で説明していただく。皆さん興味をもって見ていた。3時に解散する。
秋の日の短い時間であったが、参加の皆さん、それぞれに感じた一日であったと思います。
講師 西田氏(キノコアドバイザー、森林インストラクター)
自然保護委員会観察会スタッフ
CL:森谷、SL:小原、
徳永、大島、椎名、小島、廣田、溝口、野本、猪狩、渡邊、山根、西山、渋谷、野口、長谷川
料理班
小高、西川、小林、天野、東京野歩路会有志
早朝は雲があったが集合時間頃には快晴になる。JR五日市線の武蔵増戸駅前にスタッフ18名が待機。料理班の7名は天ぶら会場で下準備をしている。電車が到着するたびに参加者が到着する。受付を済ませ資料を受け取り、人数をまとめて出発する。網代公民館の前に全員集合する。ここで徳永委員長の挨拶、本日の予定、連絡事項等を話したあと班分けをし、班ごとの行動で観察会を進める。総勢100名の大観察会である。
まずはハルジオンとヒメジョンの見分け方を説明。ニガナが咲いている。テイカカズラも見られる。山桜やつつじの木も多い。奥ノ院の弁天洞窟の中に大黒天が祀られ、この地域の伊那石で出来ている。シイの古木がある。葉がビロードの肌触りのようなヤブムラサキ、実が出ている稚児百合、スミレの実も見られる。コウヤボウキも多い。弁天山の項上にネジキがある。幹も枝もねじれていて、不思議な形をしている。下って城山への道へ入とアセビ、アオキが多い。葉の中央に実がなっているハナイカダがある。鞍部から登りになる。コゴメウツギ、マルバウツギ、ツクバネウツギが咲いている。北側の木の上方に黄色の花のジャケツイバラが見える。小広い網代城山の項上へ着き昼食休憩。ここは戦国時代に山城の本丸だったという。
高尾の集落で車道へ出る。天王橋でミズキ、テイカカズラを見て小峰公園へ到着。休憩をして、藤井前委員長の話は地球の誕生、温暖化による植物や生態の変化などである。本当におろそかにできない事態になりつつあることが改めてわかる。
天ぷら会場では、料理班の皆さんが腕をふるった山菜、キノコの天ぷら、山菜汁に参加者の皆さん方大満足。ここで解散となる。
都岳連通信2007/1号掲載記事から 自然保護委員会:森谷